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よい家は健康をつくる
日常生活に潜むリスク
ここでは、まず日常生活に潜む様々なリスク、
なかでも住まいに関係して私たちの健康な生活を
脅かすリスクについて考えたいと思います。
シックハウス。
ダニやカビ
ダニやカビといった微生物による健康被害が増えています。
東日本大震災の仮設住宅でも、ダニによるぜんそく被害が
多発していることが報告されています。
アレルギーの外来治療で有名な病院でも、
最も原因として大きいスギに次いで、
ほとんど変わらないレベルでダニがアレルゲンとなって
いることを報告しています。
火災よりも家庭内事故リスク
火災によって亡くなる人は年間1.000人程いますが
実は家庭内の転倒・転落事故で亡くなる人はそれよりも
多く、2000人程度です。
火事への備えは普段から気をつけていると思いますが
リスクとしてとらえると、それほど高いとはいえないようです。
風呂場だけじゃない
冬期の低温を受ける場所は、
風呂場だけではありません。影響を受ける症状は、
心臓発作や脳梗塞といった血液の流れに関するもの(循環器系疾患とよびます)
だけではないのです。
様々な症状によって亡くなる人は冬期に増加します。
これらを推計すると、わが国では12万人という数値になります。
空気内気質、ダニ・カビアレルギー、熱中症、あるいは
地震や火災は起きるたびに大きな話題となりますが、
そのリスクは低温の影響とは比較にならないレベルだったのです。
私はヒートショックという言葉が、
逆にこの低温の影響を小さく印象づけてしまったと考えています。
寒い風呂場で倒れていた。いかにもヒートショックとして
分かりやすい事例ですが、私たちの日々の暮らしにおける
リスクはそれだけではないことに
もっと広く目を向ける必要があります。
その上で、低温のリスクを認識することが
非常に大切なことと考えています。
あたらしい家づくりの教科書 引用